制御だけの後期化でもフィーリング向上
NSXのパワステ制御は、大きく分けて以下の3種類があります。
100型~120型 NA1
トルクセンサーと回転センサー併用
130型 NA1
トルクセンサーと回転センサー併用
NA2以降
トルクセンサーのみ使用
ギアボックスは前期後期の2種類で、前期はトルクセンサーと回転センサーを併用、後期はトルクセンサーのみになっています。
初期型は40キロくらいで突然アシストがなくなるような雑な制御で、街乗りでも思わぬタイミングでアシストが切れてしまいますが、後期型はパワーアシストの応答が非常に早く80キロくらいまでアシストは行われるので、街乗りでギクシャクすることはまずありません。
もちろんギヤボックスごと後期に換装するのがベストですが、制御系の後期型換装だけでもかなりフィーリングが良くなるとのことだったので、いつかはやりたいと思って後期型のパワステユニットを入手してストックしていました。
- 入手した後期型ユニットの部品番号は「39980-SL0-053」。
実際には末尾が043、053、073の3種類がありますが、073より053の方がエラーコードがシンプルで換装に向いているとのことだったので、末尾053を入手しました。 - ハーネスは自作も考えましたが、T3TECさんが 前期→後期パワステ換装ハーネス(品番:T3-H-PW02)open_in_new という商品を販売しているので、自分で調べる道は放棄して購入。 ちなみに、中期用コンピュータは回転センサー配線の関係で対応していません。
余談ですが、部品番号「39980-SL0-023」のユニットは、現在の部品番号が「39980-SL0-305」である130型(中期型)の初期に採用されていたユニットで、現在はパーツリストからも消えています。
「39980-SL0-023」がパーツリストから消えた理由は定かではありませんが、純正よりも太いタイヤやグリップの良いタイヤを組んでパワーアシストの負荷が大きくなるとコンピュータ内部が故障してエラーが出るという致命的な問題があり、海外では無償交換が実施されたらしいです。
また、この問題はNA2の初期型(39980-SL0-043)まで続いたようなので、換装ベースは053が良さそうです。
後期パワステユニット 39980-SL0-053
パワステ換装ハーネス T3-H-PW02
とりあえず仮装着で足元に置いた状態
- 後期型ユニットは前期型ドライバより少し寸法が大きいので、下側のブラケットが異なります。
購入しようと注文すると納期未定の回答・・・(何年かかるか分からないやつ)。
すぐに試してみたかったので、とりあえず仮配線で接続して試走しました。 丸端子からコネクタに変更になる配線加工用のワンタッチコネクタも付属しているので換装作業に時間はかかりません。
結果、ものすごくフィーリング良好。街乗りだけでもかなり変わるのでお勧めです。 - 取り外した前期型ドライバとコンピュータ。後期型はコンピュータが不要になるので、配線もスッキリして軽量化にもなります。
- 取り外したドライバとコンピュータの部品番号は以下の通り。
前期パワステドライバ 53190-SL0-003
前期パワステコンピュータ 39980-SL0-013
取り外した前期型ドライバとコンピュータ
前期型ドライバとコンピュータの部品番号
前期と後期を比較すると、下側のブラケットのみ部品番号が異なります。
注文分は納期未定状態のままでいつ入荷するか分かりません。仮の状態のまま長期間放置しておくのが嫌だったので、、納期連絡を待たずT3TECさんにあった在庫を購入しました。
39982-SL0-000 ブラケツトB,EPSユニツト 3,058円
- 新旧ブラケットを比較してみると、一見取り付け部は同じに見えますが、よく見ると後期型ブラケットの方がユニット本体から下側のネジ穴までの距離が若干長いのが分かります。
あと、左側の何かを固定するブラケットの形状も異なります。
後期型ブラケットはメッキがされていないのが気になりましたが、前期用では固定できないので仕方がなく交換しました。 - 後期型は追加のステーが一か所。
たぶんハーネスの固定穴だと思いますが、詳細は不明。 - 後期型はナット溶接がなくなって穴が一か所に。
前期型ブラケット(上)と後期型ブラケット(下)比較
後期型は何かの固定穴がついたステー増えている
ここのナット溶接が廃止されて穴だけに