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ABS換装 配線作業
03 配線作業
後期ABSの配線調査

ピンアサインの違いは1箇所のみ

まずはサービスマニュアル追補版(1999年9月)を元に後期型ABSの配線を調査しました。
後期型ABSはモジュレータアッセンブリにコントロールユニットが内蔵されているため、かなりシンプルな構成になっています。
AP1(S2000)用のNK8モジュレータとNSX用モジュレータのピンアサインの違いは警告灯用信号(WALP)の1本のみです。
つまり、市販のNSX用換装ハーネスの端子(11番)をAP1用7番端子を入れ替えることでAP1用のモジュレータが使用できます。

  1. NSX用後期ABSモジュレータ配線図(PDFバージョン)open_in_new

TCSユニット用出力への対応は不明

NSX用モジュレータは各車輪の回転センサーの信号をパルスに変換してTCSユニットに出力しています。
私はTCSを完全に撤去していたため検証ができませんでしたが、AP1はトラクションコントロールを搭載していないため、TCSユニット用の出力が機能するのかが不明です。
モジュレータと一緒に入手したAP1用のカプラーはTCS用の信号線の箇所がゴムプラグで閉止しれていて配線自体がありませんでした。
TCSは制御が雑でメリットが少ないため、換装の際に撤去するのも良いかもしれません。

NSX用後期ABSモジュレータ配線図

NSX用後期ABSモジュレータ配線図

前期ALB配線調査

後期ABSにはない回路が多数存在

後期ABSではコントロールユニットがモジュレータに内蔵されていますが、前期ALBは分離したコントロールユニットが室内にあるため、後期ABSと比較して配線が複雑です。
前期ALBでは、充電警告灯やブレーキ警告灯など、後期ABにはない回路が組み込まれている上、ソレノイドをやフィエイルセイフリレーを駆動するための信号線、プレッシャスイッチ用の信号線なども存在するので、後期ABSと比較して配線の本数がかなり多くなります。

  1. NSX 後期ABS換装 配線図(PDFバージョン)open_in_new

ALB警告灯の動作原理に違いあり

不要な配線以外の大きな違いは、ALB警告灯の動作原理です。
前期ALBは、不具合発生時にALB警告灯のマイナス側をALBユニットがアースに落とすことで点灯させる仕組みであるのに対し、後期ABSは、正常時にモジュレータからの信号出力がオン、不具合発生時に信号出力がオフになり、NC接点のリレーを経由して警告灯を点灯させる仕組みになっています。
後期モジュレータの警告灯用信号線をそのまま接続すると、警告灯の動作が反対になってしまうため、NC接点のリレーを増設する必要があります。

NSX 前期ALB 配線図

NSX 前期ALB 配線図

換装配線検討

警告灯用リレーとモーター用電源

各車輪の回転センサーなどの配線はそのまま接続するだけですが、警告灯の点灯回路にNC接点のリレーを追加する必要があります。
増設する警告灯点灯用リレーの電源は前期ALBと同じくイグニッション電源を分岐して接続します。
前期ALBはモーター駆動用のリレーがメインリレーボックスに収納されていますが、後期ABSモジュレータはモーター駆動用リレーを内蔵しているため、モジュレータに直接電源が供給されています。
そのため、リレー部分を短絡して直接供給するか、リレーの信号線をアースに接続して常時通電状態にする処置が必要です。
※ 配線図は信号線をアースに落とす方法で配線しています。

フェイルセーフリレー用電源

また、後期ABSモジュレータは、フェイルセーフリレーも内蔵しているので、こちらの電源線も直接接続する必要があります。
後期ABSのフェイルセーフリレー供給電源は20Aのヒューズ経由なので、前期ALBで使用できそうな配線は[[478]]カプラの17番端子(2番端子)の電源線です。
[[478]]カプラは、ソレノイド駆動用とTCSユニット出力用の配線のみで構成されています。 後期ABSではソレノイド駆動関連を使用しないため、TCSをキャンセルしている場合に必要なのはファイルセーフリレー用の電源線のみです。

  1. NSX 後期ABS換装 配線図(PDFバージョン)open_in_new
NSX 後期ABS換装 配線図

NSX 後期ABS換装 配線図

不要ユニット、配線撤去

  1. グローブボックスなどの内装部品を外していくと、グローブボックスの裏側あたりにいくつかのユニットが見えます。 一番上にあるのが、ABSコントロールユニット。新型ABSはモジュレータとコントロールユニットが一体なので、旧型のABSコントロールユニットは完全に撤去できます。
  2. ABSコントロールユニットは単体では外れないので、まずは他のユニットと一緒にブラケットごと取り外してから分離します。
  3. 配線はメインのハーネスと同じグロメット(助手席側の右奥)を通しますが、ここを通すにはハーネスをバラす必要があるので、この機会に不要な旧ABS配線を全て撤去することにしました。
    この作業は見ての通り超大変で、やらなければ良かったと作業途中で何度も後悔。

グローブボックス奥のコントロールユニット類

取り外したABSコントロールユニット

旧ABSの不要配線撤去中

換装完了後動作チェック

  1. 配線完了後にエンジンを始動し、まずはABSチェックランプが点灯後にきちんと消灯することを確認します。
    通常の街乗りでABSを作動させるのは難しいですが、砂利道などミューの低い場所で強めのブレーキングをすれば、割と簡単にABSが作動します。 ABSが作動すると、室内でもアクチュエーターが作動する音がはっきりと確認できます。

換装及び配線完了後

03 配線作業