純正BOSEシステムはアクティブ方式
- 一般的な純正カーオーディオシステムはヘッドユニットにアンプが搭載されているパッシブスピーカーシステムですが、NSXの純正BOSEシステムは、アンプが各スピーカーに搭載されているアクティブスピーカーシステムです。
- ヘッドユニットからは左右のドアスピーカースピーカーとサブウーファー(フットバススピーカー)に搭載されたアンプに信号線がのみ入力され(※)、各アンプの電源はリレーボックス内のスピーカーリレーから別供給されています。
※ リヤスピーカーのみ、個別のアンプが存在せず、サブウーファー内蔵のアンプ経由で駆動されています。
- 一般的なパッシブスピーカーのカーオーディオシステムはスピーカーのインピーダンスが4Ωですが、NSX純正BOSEスピーカーに内蔵されているユニットのインピーダンスは実測で0.9Ωと、かなり低めです。
NSX 純正BOSEドアスピーカー内部
NSX 純正BOSEシステム 接続図
純正BOSEスピーカーユニット インピーダンス測定
純正BOSEのヘッドユニットをチェック
- 車両側に固定するための上下ステーが一体になった専用ユニットですが、サイズは2DINに近い大きさに見えます。
- NSXの純正BOSEヘッドユニットはALPINE製であることが知られています。 ヘッドユニット裏側のラベルにはメーカー名(ALPINE)と、接続コネクタの配線図が記載されています。
- 裏面のサイドと後方に貼り付けられているラベルに記載されているのは、製造管理用のコードだと思われます。
- 純正BOSEヘッドユニットは前面パネルが台形になっているものの、本体のサイズは実測でW179×95mmでした。
2DINサイズの規格寸法はW180×H100なので、上下方向は若干大きいものの、2DINとほぼ同じサイズと言えます。
NSX 純正BOSE ヘッドユニット
ヘッドユニット 底面のラベル①
ヘッドユニット 底面のラベル②<
NSX 純正BOSE ヘッドユニット 寸法図
社外2DINヘッドユニットに換装
純正BOSEシステムを維持していくという方法もありますが、利便性や故障時のリスクを考え、一般的な社外ヘッドユニットに換装することにしました。
- 純正BOSEヘッドユニットは特殊な寸法なので、そのまま社外ヘッドユニットを取り付けることができません。
取り付けには当初、Science of Speed製の Bracket Kit for Single & Double DIN Stereos open_in_new の1ピース構造の旧モデルを使用しました(現在はモデルチェンジして2ピース構造になっています。 - 当時購入したヘッドユニットは
carrozzeria FH-770DVDopen_in_new
です。
タッチパネル仕様で、イルミネーションと表示文字の色を純正と同じオレンジ色に変更できる点が気に入って選択しました。
Science of Speed製のブラケットは下側のビス2本のみで固定されますが、特にぐらつきなどはありませんでした。
Science of Speed製 2DIN用ブラケット
Science of Speed製ブラケットでデッキを固定
KSPエンジニアリング製ステーキット
- Science of Speed製のブラケットは、ヘッドユニットの前後位置が無段階で調整できるようになっているのが逆に扱いづらかったので、最終的にはKSPエンジニアリング製の KS-8507 オーディオ取付用ステーキットopen_in_new に交換しました。
- 写真では上側のバーを仮止めしていますが、このバーは純正のスクリューグロメットを取り外してダッシュボード側のステーをはさみ込んで固定するように設計されています。
そこまで力がかかる箇所ではないため、純正ビスで固定しようとしたところ、ブラケット側の穴とスクリューグロメットのセンターが合わなかったため、スクリューグロメットを取り外した上で、バーを使用して取り付けました。 - ヘッドユニットがアンプ用電源が不要な構成のためか、ACC電源のヒューズ容量は10Aと低い点が気になりますが、車両側との接続はホンダ車用の16Pカプラー( 16PNBC-572Hopen_in_new など)が使用できます。
KSPエンジニアリング KS-8507 ステーキット
ステーキットをヘッドユニットに仮装着
NSX 純正BOSEオーディオシステム 配線図
ドアパネルに設けられたバッフルボード用の角穴
- 純正スピーカー裏側の出っ張り部分がはまる穴の周囲には、まるでバッフルボードを取り付けるために用意されたかのようなスクリューグロメット用の角穴が4箇所設けられています。
4箇所の角穴の内1か所は、既に純正スピーカーの固定に使用されているので、残り3箇所にスクリューグロメットを追加してバッフルボードを取り付けます。
新旧スクリューグロメットの比較
- スピーカーを固定するためのスクリューグロメットは、年代で色の違いがあり、1991年から1993年までは青色、1994年以降は黄色に変更されています。
何が違うのか気になったので、両方を購入して実物を比較してみましたが、形状に違いは見受けられませんでした。初期の青色の方が価格が高いので、黄色を選択してもよいと思います。
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| No | 部品番号 | 部品名称 | 単価 | 数量 | 価格 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 90662-693-003 | グロメツト,スクリユー 4MM (ブルー) | 1 | 1991年~1993年 | |||
| 90665-SM4-000 | グロメツト,スクリユー 4MM (イエロー) | 1 | 1994年以降 |
表示価格はすべて税込み価格です。
自作木製バッフルボードと社外スピーカー
自作木製バッフルボード 寸法図
-
とりあえず木の廃材を使用して、バッフルボードを自作しました(中央の大きな穴はルーターを使って加工しました)。
購入したスピーカーは carrozzeria TS-J1700Aopen_in_new 。2WAYタイプなので、スピーカーユニット本体以外に別体のクロスオーバーネットワークが付属しています。 - 暫定で製作したバッフルボードの寸法図。
スピーカーの取り付け穴をきっちり対角の位置にして製作してしまったため、ドアに固定するための穴との距離が近くなりすぎてしまいました。穴が近すぎるとバッフルボードが割れる原因になるので、少しスピーカーを回転して穴の位置をずらした方がよいかもしれません。
また、バッフルボードの裏側はドアパネルの膨らみに緩衝する部分があるので、部分的に面取りする必要があります。 - バッフルボードを使用して取り付けた社外スピーカー。
スピーカーユニットの裏側は、ガラスから流れ落ちた水にさらされてしまうので、防水処理を行うことを推奨します。
バッフルボードを使用して社外スピーカー取り付け
純正BOSEユニット 信号線と電源線の比較
- BOSE純正システムは、エンクロージャー内にアンプが搭載されているため、信号線2本と電源線2本の計4本が接続されています。
信号線は一般的なヘッドユニット直動スピーカー用のケーブルと比較するとかなり細いので、電源線の方をスピーカー接続用として代用した方がよいのではないかと考え、サイズを測定してみました。
ノギス実測なので多少の誤差はあると思いますが、信号線はφ0.1×20本のメッキ線(仕上がり外径φ1.5)、電源線はφ0.2×20本の銅線(仕上がり外径φ2)の線でした。
測定サイズをもとに断面積を計算すると、信号線は約0.16sq、電源線は約0.63sqになりますが、日本仕様の規格で考えると信号線が0.3sq、電源線が0.75sqではないと思われます。
一般的なスピーカーケーブルが0.5~0.75sqであることを考えると信号線は少し細いため、音質面で有利と思われる電源線をヘッドユニットに接続するスピーカーケーブルとして使用することにしました(電源線はリレーに繋がっているため加工が必要です)。
自作バッフルボードで社外の17cmスピーカーを取り付けてみたものの、交換前の純正システムと比較すると、ぼやけたような音になってしまった気がしたので、デッドニングをしてみることにしました。
- 500mm×1000mmで1,150円の格安制振シートを2枚購入しましたが、結構重たいので、走行性能面ではデメリットになります。
- 無駄な重量増加を避けるため、制振シートを貼り付けるドアホール部分の型取りを正確に行い、貼り付け代を10mmに設定して型紙を製作しました。
- 制振シートを貼り付けた状態でテスト再生してみたところ、貼り付け前と比較して、音がこもった感じになってしまいました。
ドア自体をエンクロージャーとして扱うには、ダクトになる部分を適切に設けたり、スピーカーの背面に反射防止のためのスポンジなどを設置したり、多くの対策が必要なのだと思われますが、 音響に関して専門知識がないことと、重量を増加させてまで音質を追求したいわけではないので、制振シートを剥がして元の状態に戻しました。
購入したデッドニング用制振シート
工作用紙で製作した型紙
制振シート貼り付け後
デッドニングでよい結果が得られなかったので、まずはバッフルボードを最適な形状に作り替えようと考えました。
3DCADで基本設計を行ったあと、テスト製作を繰り返しながらブラッシュアップしていく予定でしたが、純正エンクロージャーへの4Ωスピーカーユニット換装が最終的な終着点となったため、この計画は設計のみで中断してしまいました。
この時に使用した3DCADソフトは Autodesk 123D(※)です。
※ Autodesk 123D は 現在、同社の「Fusion360」に統合されて提供終了になっています。
また、Fusion360 は、自宅で非商用目的のプロジェクトを行う場合に限り、無償で基本機能にアクセスできる機能制限版(個人用 Autodesk Fusionopen_in_new)が配布されています。
バッフルボード 3DCADデータopen_in_new(f3dファイル 139KB)
※ 実際に製作していないため、取り付けは保証できません。
Autodesk 123D(Fusion360)でバッフルボード設計
