NCスピードセンサからの信号は±25V以上の正弦波です。この正弦波を+5V程度のパルスに変換してやる必要があります。
必要な回路を考えると、基本的に以下の手順が必要になるので、2つの回路を組み合わせます。
①正弦波の0V以下と5V以上をカット
②OVを超えた時に5Vを出力
まず①を行う為に、ツェナーダイオードを使用した定電圧回路を使用します。これはダイオードの降服電圧を利用したもので、入力に対して反対方向にダイオードを繋ぐ形になります。これにより降服電圧(今回は4.7V)までは普通に電気が流れ、4.7Vを超えた時にダイオードが降服状態となり、アース側に電気が流れます。さらにショットキーバリアダイオードでプラス側のみを抽出します。
これで、目的のパルスに近い状態になるのですが、スピードセンサからの正弦波は低速では微弱な電圧となり、速度が高まるにつれて電圧も高まります。
①を行っただけの状態では、低速で例えば0.5Vしか振れていない場合、当然0.5Vしか出力されないので、信号として認識できない可能性があります。
そこで、0Vから少しでもプラス側に振れると5Vを出力するようにオペアンプの仲間であるコンパレータを使用します。5Vの出力はコンパレータにおまかせです。ただコンパレータの出力は5Vが立ち上がるでに少し時間が必要で、オシロで見ると台形のような波形となってしまします。それで最後にトランジスタを使用して増幅する事で、垂直に立ち上がるようなパルスに調整してやります。
また、変換回路には5Vの電源が必要となるので、3端子レギュレータを使用して12Vから降圧します。
上記の考え方で組んだ回路が以下の通りです。コンデンサと抵抗の選定についてはいろいろなサイトを参考にさせて頂きました。 |
|
使用部品 |
名称 |
使用 |
単価 |
ポリスイッチ |
RXEF07 0.75A |
43 |
ショットキーバリアダイオード |
SB160-E3/54 1A 60V |
15 |
ツェナーダイオード |
BZX79-C4V7 4.7V 500mW |
10 |
セラミックコンデンサ |
50V 100000pF |
60 |
アルミ電解コンデンサ |
105℃ 25V 470uF |
70 |
アルミ電解コンデンサ |
85℃ 25V 10uF |
20 |
ポテンショメータ |
CT-6EP 10kΩ 0.5W 10KΩ |
150 |
トランジスタ |
2SC1815-Y(F) NPN |
14 |
3端子レギュレータ |
NJM7805FA Vo=5.0V Iout=1.5A |
90 |
オペアンプ |
LMC6482 |
186 |
カーボン抵抗 |
1/4W 1kΩ |
1 |
カーボン抵抗 |
1/4W 10kΩ |
1 |
カーボン抵抗 |
1/4W 4.7kΩ |
1 |
合 計 |
661 |
使用部品は上記の通り。
合計661円になっていますが、1個単位では買えないものもあります。
部品は「RSオンライン」と「秋月電子」で購入。 |
|